微量要素葉面散布剤肥料

4.マグネシウム (Mg ) と植物体内での役割

@Mg は、
葉緑素の「主要構成要素」であります。
 動物の血液のヘモグロビンは、その構成の中心に鉄があるために赤い色をしていますが、
 植物は葉緑素の構成の中心にMg があるために緑色をしています。
 だからMg が欠乏または不足してくると葉緑素が減少して黄色くなり、
 光合成が衰えて
糖類やデンプンが少なくなります
 葉緑素含有率の増加が光合成を高めて生育を促進します。

A Mg は、
「酵素の活性化」に重要な構成元素であります。
 Mg は葉緑素の主要構成要素であるが、残りのMg は植物体内では原形質と結合したり
 有機酸の塩として存在します。
 その中で酵素の構成成分になっているものがあります。
 グルタミン合成酵素など窒素代謝に関係する重要な働きにMg が必要であります。
 Mg は、酵素やそれが働く物質を結びつける反応に一役買っています。
 
Mg が不足すると、タンパク質以外の窒素の割合が増加しタンパク合成が阻害されます
 その原因は、細胞の中でタンパク合成を行なうリボゾームという粒子の構成の保持に、
 Mg が役割を果たしているためであります。

B Mg は、
「リン酸の吸収、運搬」を助けます。
 リン酸を十分に施してもMg が不足すると吸収が悪くなるし、リン酸を中心にした
 核タンパク質や核酸の形成が衰え、
栄養生長や花芽の形成が悪くなります
 また、葉中に貯蔵養分が蓄積しても利用できない結果となります。
 一方、
「ケイ酸の吸収」も助けています。イネではMg を施すことでイモチ病に
 かかりにくくなり、キュウリのウドンコ病の予防にもケイ酸の吸収量が増えることで
 軽減されることが報告されています。
 Mg が不足すると施したケイ酸の効果が見られません。

C Mg は、
「デンプンの転流」に関係し「油脂の生成」にも深く関わっています
 例えば、ビートなど砂糖の蓄積が始まる頃からMg の吸収量が高まります。
 ダイズ、ナタネにMg を与えると収量は 30%も増収となり、子実中の油脂量は
 10%以上高まったという実績もあります。

D Mg は「最初に体内で合成されるアミノ酸」、
 つまり、グルタミン酸の合成酵素の働きに関与します。
 窒素の同化で α-ケトグルタル酸と反応していろいろなアミノ酸を作っています。
 この反応の仲介役がグルタミン酸合成酵素で
窒素同化のカギを握る重要な酵素である。
 そして、
この酵素の働きに関係する元素がMg であります。

E
灌漑水や雨水に溶けて流亡しやすいのは”Ca (カルシウム) とMg ”です。
 
野菜や果樹のMg 吸収量はリン酸に匹敵するかそれ以上とも言われています。
 これらの作物は施肥量が多いので、体内の栄養バランスをとるためにも
 Mg は常に適量吸収されていなければなりません。
 
葉中Mg 含有量が 0.2%以下にならないように気をつけておくことが大切です。


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